女二十一人の集団リンチ


九章


 女たちが、さっそく俺のヌードを観賞しはじめた。

 俺の股はこじ開けられ、まるで女が子供を産むときみたいな恥ずかしいポーズをとら された。
 性器はもちろんのこと、お尻の穴まで完璧にさらしものである。

 こんなに大勢の女に、力ずくで床に押し倒され、下半身をのぞき込まれるのは、まるで 彼女たちから逆にレイプされているみたいだった。


 秋津静穂が俺の顔をのぞいて、ハイあーんして、と言った。
 拒否すれば殴られるかもしれないので、俺は素直に応じた。

 「はい、いい子ね」
 秋津静穂は言いながら、俺の口の中に今脱がしたばかりのブリーフを押し込んだ。
 俺が今にも泣き叫びそうだったので、先手を打って封じたのである。

 俺は自分のパンツをくわえさせられて、口をきけないまま、しくしくと泣きはじめた。
 むろん、そんなことで許してくれるような甘い女たちではない。
 女巡査長の西澤奈緒美は、ピシッと軽い音をたてて俺の頬を叩き、これぐらいでは だれも同情なんかしないということを知らしめた。

 女たちの裸体鑑賞は、しばらくつづいた。
 彼女たちは、恥辱にゆがんだ俺の顔と、あらわになった生殖器とを何度も見比べては、 残酷な言葉を投げつけた。
 「フフフ・・・・・・あんたが見せたくて仕方がなかったモノは、ずいぶんと可愛いねえ」
 女巡査長がそう言って、羞恥のあまり萎縮した俺の性器を、竹刀でつついた。

 「あら、緊張してるのね。ずいぶん、ちぢんじゃってるみたいよ」
 ジャージ姿の秦野麻里が言った。

 「フフ・・・・・・小さいわねえ。これじゃまるで、小学生のオチンチンみたい」
 主婦の飯尾絵美子が、おどけた調子で言い、女たちの笑いをさそった。

 「でも、こんな大勢の女に押さえつけられて、からだ中調べられるのって、どんな気分 なのかな?」
 女子高生のゆかりが、わざとらしく俺の目をのぞいて言った。

 「恥ずかしくて、震えてんのよ!」
 秦野麻里が、ねえ、と俺に同意を求めた。

 「あらぁ、女の子をレイプしようとしたぐらいですもの。こんなの恥ずかしいうちに入らない わよねえ」
 怒れる母親の水谷綾子が、少し離れた場所から、俺の顔を見下ろして言った。
 「ねえ、分かってんでしょうね?あんたにイタズラされた女の子の気持ちは、まだまだ こんなもんじゃあないのよ」

 「そうよ!反省しなさい」
 OLの寺内朋子が言い、俺の頬を叩いた。

 「ほーら、わたしたちが押さえてるから、あなたたちもじっくりと観察してやりなさい」
 女課長の杉浦咲子が言って、水谷早紀、並木美穂の二人の少女を、前に押し出した。

 「どう?こうなってしまえば、男なんてちっとも怖いもんじゃないでしょ?もしも暴れたり したら・・・・・・こうして、こう、やっつけてしまえばいいのよ!」
 杉浦咲子が、ハイヒールで俺の腹部を踏みにじった。
 「ね?あんたたちも、やってご覧なさい」

 しかし、さすがに二人の小学生は躊躇していた。
 すると、いきなりOLの萩原貴子が、厚底のブーツで俺の腹をふんづけた。

 ぐむーーっ!!!
 だがその悲鳴は、口の中のブリーフに吸収されて声にならない。

 そこへ、別の角度から、今度は正確に俺の股間をねらってもう一撃!
 水谷綾子のサンダルが、無防備な男の急所をとらえた。

 母親がやるのを見て、小学生の水谷早紀もズックで俺の下腹部を蹴りはじめた。
 この母娘は元もと強気な性格をしていたが、それにしても小学生の早紀が、少し前まで 泣いていたのは嘘みたいな攻撃ぶりだった。

 女子高生のレイナと里美、それにマユの三人が、俺の両足をかかえて尻を浮き上がらせた。
 そして、俺の股間に目がけて、足でねらいを定めた。

 「ほーら、またデンキアンマーだよー」
 ケタケタと明るく笑いながら、彼女たちはそれを実行した。

 ぐわははあああっ!!
 大事な部分をくり返し女たちに攻撃されて、俺は悶絶した。

 「こいつ、気ぃ失いやがった」
 「情けねえなあ」

 「起こしなさい」
 と、秋津静穂が命じた。
 「男が自白しないうちに、あまり痛めつけてはいけません」

 「まずは、この男に自分の罪を認めさせるのが先ね」
 榎本美沙子が言って、俺の上半身を抱き起こした。
 「ちょっと、水持ってきて」

 女子高生のゆかりが、やかんに水を入れて戻ってきた。
 榎本美沙子はそれを受け取ると、気絶している俺の口からブリーフを取り除き、そして 無理やり水を流し込んだ。

 げ、げほ。げーほ、げほげほげほ。
 俺は目を覚まし、水を吐きだした。

 榎本美沙子は、やかんに残る水を、俺の頭から全身にくまなく浴びせかけた。
 「どう?気分は」
 やかんを放り捨て、彼女は言った。
 「そろそろ、白状する気になったんじゃない」

 す、する。白状します・・・・・・。
 俺は近くにいた女巡査長の紺色のスカートにすがりついた。
 な、なんでも言うことをききます。だから、これ以上ひどいことをしないで下さい・・・・・・。

 「いいわ。それじゃ、今度こそこれにサイン。そしたら、全員に土下座するのよ」

 「フン、手間ばっかりかけさせんじゃないよ。最初から素直に謝っとけば、皮かぶったチンポ見られ ないですんだのにな!」
 女巡査長が言った。

 何人かの女が、フフフフ、と笑う。

 俺は無言で、女巡査長が手渡した紙に、自分の名前を書いた。

 榎本美沙子が俺の左手をつかみ、朱肉をつけて拇印を押した。

 こうして、とうとう俺は女たちが言う罪をぜんぶ、自分が本当にやったこととして認めさせ られてしまったのである。

 俺の罪が確定すると、女巡査長はただちにそれを『ウィメンズクラブ・中央司令センター』にファックス 送信した。
 あとは、俺のアパートを強制捜査している別働隊の帰りを待たねばならないが、一応は これで俺の取り調べは一段落、ということになった。

 かわいたタオルが与えられ、俺は水で濡れた身体をぬぐうことが許された。

 女巡査長が、俺のブリーフを投げて寄こした。
   しかし、今までの女たちの攻撃によって、睾丸がすっかり腫れてしまっていたので、ブリーフを 身に着けるのはむしろ苦痛だった。

 すると秦野麻里は、
 「なにもたもたしてんのよ!さっさとパンツはきなさいよ、イヤらしいわね!」
 と、理不尽な命令をした。

 俺はさっきからしきりと尿意をもよおしていたので、トイレに行きたいと申し出たが、それは 却下された。
 ここには女性用のトイレしかない、というのが拒否の理由である。

 「それじゃ、とりあえず土下座してもらいましょうか」
 榎本美沙子が言った。

 「大きな声で!心を込めて、女性一人一人にちゃんと謝罪するんだよ」
 「声が小さかったら、何度でもやり直しさせるからね。被害を受けた女性全員が納得する まで、何時間でも土下座させるわよ」
 「自分がやったこと、順番に全部言うのよ。そして、その一つ、一つを謝ること!」
 女たちが口々に言った。

 俺は彼女たちの言うとおり、その場で這いつくばって謝罪を開始した。

 ど、どうかお許し下さい。わ、わたしはみなさんの下着を盗みました。

 「ちょっと待って!」
 と、榎本美沙子が鋭く口をはさんだ。
 「お許し下さい、じゃないでしょう!許すか、許さないかはあたしたちが決めること。 あんたは、まずひたすら土下座するのが先よ。はい、それじゃ、もう一回最初からね」

 も、申し訳ありません・・・・・・。わたしが下着を盗んだ犯人です。わたしは・・・・・・。

 「それじゃダメよ。いつ、だれの下着を盗んだのか!そんなアバウトじゃなくて、一人、 一人にきちんと断って謝るのよ」
 秦野麻里が言った。

 申し訳ありませんでした。・・・・・・わ、わたしは、今日、貴女のブラジャーを盗みました。 そ、それから、女の子のパンツも・・・・・・。

 「なんだって!聞こえないよ、もっと大きな声で!」
 と、女巡査長西澤奈緒美。

 お、女の子のパンツを、わ、わたしが盗みました。ご、ごめんなさい。

 「声が小さいって言ってんだよ。ったく!チンポコの小さい男は、声も小さいんだねえ」
 女たちが爆笑した。

 屈辱に肩を震わせながら、俺の謝罪はつづいた。

 わ、わたしは、そ、そちらの、じょ、女子、女子高生に、暴力を、ふ、ふるいました・・・・・・。

 「それじゃあダメね。どんな暴力をふるったっていうの!」
 生意気なゆかりが、ニヤニヤ笑いを浮かべて、言った。

 わ、わたしは、貴女の、その、貴女の・・・・・・。

 「あなたの、なんなのよ!言ってごらんなさいよ」

 わたしは、貴女の、胸を、触りました。

 「ああら、そうだったかしらねえ。わたしは、あんたにそんなことされた覚えはなかった けど・・・・・・ま、あんたがそう言うなら、きっとそうなんでしょうねえ」

 この野郎。と、俺は腹の中で思ったが、言い返すことはできない。

 「それから?あんた、レイナたちにも、なにかやったんじゃないの」

 わ、わたしは、その、貴女の胸を触って、それから、そっちの人のスカートを、その、 めくりました。そ、それから・・・・・・。

 「わたしのことを、レイプしようとしたわね」
女子高生のさとみが言った。意地の悪い顔をしていた。

 「どうしたのよ。ここに来て、まだ自分の罪を隠すつもり」
 「さとみに謝れよ」
 「ほらッ、土下座するんだろ!」
 「未成年者レイプ!」
 女子高生たちが口々に言った。

 「どうした?謝れないなら、謝罪する意志がないものと見なすぞ」
 女巡査長が言った。

 「大学出のお兄さんは、髪の毛茶色くして、肌を焼いた女子高生相手に、謝罪なんて 馬鹿らしいと思っているのよ」
 不良じみた外見に似合わず、意外と理論家らしいゆかりが、腕組みして言った。

 「こりゃあ、もう一回、婦警さんに頼んで、やっつけてもらうしかないな」
 「パンツ脱がせ!パンツ!」

 よせっ!

 調子に乗って群がってくる女子高生たちを軽く手ではたいて、俺は言った。

 わ、悪かったよ。お前たちのことを、レイプしようとして。もう、二度としないよ。許せ。

 「レイプしようとした、じゃなくて、お前しただろ!」
 と、レイナ。

 「口のきき方がなってないわねえ」
 榎本美沙子が口を出した。
 「“二度としないよ許せっ”て、なによそれ。ぜんぜん謝ってないじゃないの」

 「これは、もう一回、お仕置きかね?」
 女巡査長が言って、竹刀を俺の身体に突きつけた。
 「おい、どうなんだよ。謝る気が、あるのか、ないのか!」

 「この男はダメよ」
 オールドミスの寺内朋子が言った。
 「いくら土下座されても、わたしは許せないわ」

 「わたしも、許す気は起きないわよ」
 と、主婦の水谷綾子が言った。
 「さっきから、ちっとも誠意が感じられないじゃない。これじゃ、謝っても、また後で同じ ことをくり返すんじゃない?」

 何人もの女たちが、うんうんとうなずいて見せた。

 俺は半ばやけくそ気味な気持ちになり、つい声を張り上げてしまった。

 お前たち、きたねえぞ!女ばかりで団結して、勝手なことばっかり言いやがって。
 だれが、お前たちみたいなガキをレイプなんてするか!馬鹿。えん罪だぞ!

 「ほーらね。これが、この男の本音よ」
 したり顔で水谷綾子が言い、他の女たちとうなずきあった。

 「婦警さん。これじゃあ、わたしたちとしても、ちょっと、ねえ」
 杉浦咲子が言うと、女たち全員が、そうよねえ、と相づちをうった。
 「とうてい受け入れるわけには参りません」

 お前たち、ふざけるな!
 と、俺はもう一度叫んだ。
 馬鹿な女が大勢集まって、なにが取り調べだ。
 こんなの、ただのイジメじゃないか。
 ふざけるな、女のくせに!馬鹿!!

 明らかに、俺は言い過ぎてしまった。
 だが、後悔する暇もなく、西澤奈緒美の竹刀が、いきなり俺の腹に突き刺さった。

 「言ったわね。それだけ言ったら、覚悟はできてるんだろうね」
 そう言って、彼女は俺の腕をとらえて立ち上がらせた。


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