[49] 「ほらッ、チンコ、行くよ」19歳のシングルママで、女権委員会の資格を有する新見茉優華(にいみ まゆか)が、僕の下半身に結び付けられている"たづな"を引き寄せて言いました。 「さっさと歩くんだよ!!チンコ」 もう一人、ヤンママの赤羽根真梨(あかばね まり)が、背後から、僕の股間をズックで押し蹴りしました。 「あ、歩くから・・けらないで・・」 僕はよろよろと立ち上がります。 「しっかり前を向いて、女性たちのパレードなんだから、最後までしっかり歩け。チンコ!!」 赤羽根真梨が、僕の尻を引っぱたきました。 「あるく、あるきますから・・」 「お前に言ってるんじゃないよ。チンコに言ってるんだよ!!」 「そうだ。黙って歩け、チンコ!!」 赤羽根真梨と、新見茉優華の2人が言いました。 ・・もう、僕は、自分の名前も呼んでもらえないようです。 「あんたみたいな男はね、脳みそ、チンコにしかついてないだろ。だから"チンコ"で十分」 新見茉優華が言いました。 保守系の文化人かだれかが、"女は子宮で物事を考える"みたいな発言をして炎上していましたが、 そのカウンターなんだと思いました。 たしかに・・今の僕は、女性たちの手で、全裸にされ、むき出しの男性器を細い紐できつく巻きつけられ、 その紐を、かわるがわる女性たちに引っ張られながら、女性専用グラウンドを何周も歩かされています。 もはや、人格とかそういうのは完全否定、というか抹消されており、新見茉優華たちが言うように、 "チンコでしかない"のかも・・。 そんな風に思うようになりました。 「オトコってね。結局、チンコでしかモノを考えられないからね。おまえだって、妹に手出ししたとき、チンコの都合だけで考えただろ?本当に、恥ずべき存在だわ」 新見茉優華が、だめ押しするように、そう言いました。 「それじゃ、バトンたっちー」 「よっしゃ。わたしたちの番だね」 残るヤンママ2人、竹内亜香里(たけうち あかり)と、英美鈴(はなぶさ みすず)も参戦して来ました。 おどろいたことに、なんと2人は、小さな子供をベビーカーに乗せています。 女性たちの結束力はたいしたもので、竹内亜香里が僕の下半身のロープを手に取ると、 だれかがベビーカーを押す役割を交代します。 見ると、妹の同級生女子たちが、何人かでベビーカーを押していました。 「わー。かわいい♡」 「何歳ですか?」 「オトコノコ?」 「大きくなって、女性に暴力をふるったりしないように、厳しく育てなきゃですね」 「こらー。妹をレイプしたりすると、ああゆう目にあうんだぞwwよく見ておけーー」 「ははは、まだわかんないよ」 女子生徒たちは楽しそうです。 ヤンママたちも、昨日まで女子校の制服を着ていたようなギャル系で、今は母となり、自立している雰囲気があるので、女子たちはシンパシィを感じるのかもしれません。 北原千尋(僕の罪状を、ネットカメラの前で全国放送で暴露してしまった少女)が、戻って来ました。 彼女は、他の女子にまじってベビーカーを押していましたが、いつの間にか抜け出して、僕のすぐ脇をかためました。 (ちなみに、反対側の脇には、僕のキライな土橋史子教授が、ずっと離れずにいます。他の女は、持ち場を交代したりするのに、彼女だけ僕の脇をキープしているので、たぶん他の女たちから嫌われていると思います。知ったことではないですが) 「おひさしぶり。ひろさん。戻って来ちゃった」 北原千尋は、そう言って、悪魔の笑顔で笑って見せました。 (この子は、無茶苦茶かわいいです。アイドルとかで通用するレベルです) 「ね、ひろさん、これ痛い?」 そう言って、彼女は、ぴんと張ったロープを、白い指ではじきました。 「・・・・・・」 僕は、顔をゆがめて、彼女から目をそらしました。 「ね、ひろさん、さっきはごめんなさい。わたし、おもいっきり、ゲロしちゃった」 「・・・・・・」 「かかったでしょ?」 「・・・・・・」 「ね、ひろさん、これ、恥ずかしくないの?」 「・・・・・・」 「さっきから、おちんちん、丸出しだよ?」 「ね、ひろさん、全国の女性が見てるよ」 「こんな目にあわされて、どうなっちゃうのかな??」 「ひろさんて、大学で、カノジョとかいるんですか?」 「こんな姿見られたら、おしまいですよね」 「・・・・・・」 「ね、ひろさん、どうして、お返事してくれないの?」 「・・・・・・」 「あ、わかった!いまのひろさんは、ひろさんじゃないんだった」 「・・・・・・」 「おい、"チンコ"、お前、女性に話しかけられたら、お返事はするのよ」 彼女は、さっきまでの新見茉優華たちの会話を聞いて、意味を理解していました。 賢い少女です。 「おい、チンコ。お前は、どうして」 そこまで言って、彼女は、委縮した僕の性器をつまみ、先端を引っ張りました。 「ちょっと、あなた。勝手にさわらないの!」 土橋史子が、睨みつけました。 北原千尋は、 「はーい、すみませんでした」 と言って、引っ込みました。 しかしすぐ戻ってきて、僕の耳元で、「あのオバサン、だれですか?こわいねー」と言いました。 北原千尋の甘酸っぱい体臭を感じました。 「ね、ひろさん、あの日、もし、わたしが遊びに行っていたら、わたしもレイプされてた?」 "チンコ呼び"はやめたようです。 「・・・・・・」 「ね、ひろさんて、ロリコンなの?少女好き?」 「・・・・・・」 「ね、わたしもキョウセイセイコウされてた?」 「・・そ、そんなことしない・・」 「えーーっ、どうして??真保や、ミクに比べて、わたし、魅力なし??」 「・・そ、そうじゃなくて・・」 「じゃあ、なに?」 小柄な彼女が、下から睨みつけました。 正直、かわいいとしか思いません・・。 彼女は、両手を頭で組んで、トコトコ歩いて、パレードについてきます。 ロープが、ヤンママの竹内亜香里から、英美鈴にバトンタッチされました。 英美鈴は、やや早歩きで、乱暴にロープを引いて行きます。 「ううう、痛い痛い」 僕は思わずうめきました。 「ひろさん、かわいそうね」 北原千尋が、ぱっちりした目を、細めて、言いました。 「こんなひどい目にあって・・」 「こ、こんな目にあうのは、きみが、暴露したせいだろ・・」 「・・わたしのせい?」 「・・・・・・」 「ねえ、わたしのせいなんですか?」 「・・・・・・」 「また黙っちゃった。おい、チンコ!お返事しなさい」 「・・・・・・」 「ねえ、ひろさん、わたしのせい?」 北原千尋の目が、うるんだように見えました。 僕は、これは使えるかもしれない・・と思いました。 「ち、千尋ちゃん・・お願いがあるんだけどな・・」 「なに??」 案の定、彼女の反応は良好でした。 「・・・・・・」 「言ってみて!」 「・・・・・・」 最初の沈黙は、わざと、じらしです。 二回目の沈黙は、ロープを強く引かれたため、性器がちぎれるような痛みを感じたせいです。 でも、それが功奏したらしく、北原千尋は、キッと前を向いて、ロープの先端をにぎっている英美鈴を睨みました。 (ちなみに、英美鈴は、出勤前のキャバ嬢みたいです。男を憎み、軽蔑しつつ、夜のバイトで稼いで生活しているのだと思います) 僕は、苦痛で声も出ない、という演技をしつつ、 「た、たすけてくれないか」 と言いました。 (もちろん、土橋史子には聞こえないような小声です) 「えっ?なに?たすけ・・きこえない」 北原千尋が大きな声で言いました。 こいつ、わざとか・・。 僕は焦りましたが、土橋史子は、さっきからだれかとスマホでやり取りしているみたいで、こっちを監視していません。 「たすけて下さい」 もう一度、僕は、はっきりした声で言いました。 「いやです。あのオバサン、こわいもん」 そう言って、彼女はふき出すように笑いました。 たぶん、これは、本当のNO!ではありません。 「お願いします。もう限界なんです」 「ふーん、おちんちん、痛いんだ?」 「もう感覚もないよ」 「えーー。そうなんだ?それは大変だね」 「このままだと、たぶん、終わるころには壊死する」 「わたし、"それ"持ってないからわかんないけど。なくても、ふつーに生活できるよ?」 「・・・・・・」 「ちょっと待って」 北原千尋は、持っていた鞄から何かを取り出し、土橋史子がまだ電話しているのを横目で見てから、 僕の性器を引っ張りました。 「どれどれ?」 「ギャ#ああっ!!%&#」 性器に激痛が走りました。 「い、今、なにを・・」 見ると、先端の皮部分から、血がにじんでいました。 「なんだ、感覚あるじゃん」 笑う北原千尋。 「これ?痴漢対策で、女子なら、みんな2〜3本しのばせてるよ」 そう言って、彼女は、安全ピンをつきつけました。 「そうだ、おちんちんの皮を、これで留めちゃおうかなー」 「や、やめて・・」 「それとも、タマを貫通しようか?」 ・・・さっきまでの展開は、完全に僕の誤算だったのでしょうか。 彼女は、妹真保の幼なじみで、小さいころにオママゴトで、僕がお父さん役で、彼女はお母さん役を他の女子に譲りませんでした。 「助けてあげてもいいけど、一生、わたしの奴隷になるんだよ?」 「・・・・・・・」 「親友の真保ミクをレイプしたオトコ。そんな簡単に許すわけないでしょ」 そう言って、彼女は悪魔的に笑いました。 僕は、かわいい千尋が、いつの間にか、とんでもないドエス女に成長していたことを知り、戦慄しました。 「おーい、千尋!大丈夫?なに話してるの?」 安川杏奈という名前の女子生徒(北原千尋とは対照的で、背も高く、女子中学生とは思えない大人びた少女)が迎えに来ました。 「あアンナ♪いま、ひろさんと、お話ししてたんだよ。ひろさん、紹介するね。わたしの大親友の安川杏奈。大人っぽくて、かわいいでしょ」 ・・安川杏奈は、しらっと冷たい目で僕を一瞥しただけでした。 「千尋、急にいなくなるから、先生たちが、みんな心配してたよ」 「うん、ごめんなさい」 「こんな男は、放っておけばいいでしょ」 「そうだね。あ、ちょっとだけ待って」 最後に、北原千尋はポッケから何かを取り出しました。 彼女はうるんだ目で僕を見つめ、小声で、「これ、あげる」と言いました。 「おくち、開けて」 ・・言われたとおりにすると、彼女は、すばやくピンク色の包装紙をむいて、僕の口の中に、キャンディーを一つ、放り込みました。 「じゃね♪」 と言って、彼女は、安川杏奈と手をつないで、走り去って行きました。 甘酸っぱいグレープ味が、乾ききった僕の喉をうるおしてくれた・・ように感じました。 |