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女権帝国についての考察

 当サイトへの検索ワードランキング1位は、何といっても"CFNM"(Clothed Female(s), Naked Male)及び"お仕置き"ですが、その次に意外と多いワードが、"女尊男卑" "女性上位" "女権帝国"だったりします。

 中には"女尊男卑 小説"や、"女尊男卑 CFNM" "女尊男卑 お仕置き"で検索されてたどり着いた方もいらっしゃるようで……この辺り、私と趣味がぴったり合っているのが嬉しい限りですね。

 女尊男卑とCFNM。女尊男卑とお仕置き……。世間一般の感覚からすると、すんなりと結びつく概念ではないと思うんですけど……。
 マイノリティの感受性ではあるが、わかる人はわかっている、ということでしょうか。

 女性側は複数で、みんなきっちりと服を着こんでいるのに、男性(男の子含む)一人だけ裸でさらされるCFNMのシチュエーション。
 恥ずかしい部分を隠すことも許されず、大勢の女に観察されてしまう。

 それは、なんらかのお仕置きとして実施されていると考える方が自然ですし、このような"お仕置き"が許容されるのは、まさに女尊男卑の思想が背景にあるからだと思います。

 「女性が衆人の前で裸をさらすのはあり得ないことだし、絶対に許されないが、男なんか少しくらい恥ずかしい思いをした方がいいのよ」
 これは、私の知り合いである、ふつうの家庭の主婦のセリフですが、はっきり意識しているかどうかはともかく、彼女の中にある女尊男卑思想を暴露しています。



 健全なM男性の心理には、肉体的に女性に支配されたい(=目先のプレイ)だけでなく、社会的に女性に支配されたい(=もっと深い精神的充足)という願望があるのでしょうか。

 有名なOWKを見ていても、女性から鞭打たれるなどの直接的なプレイに主眼を置いていず、「女性が支配する世界である」という大前提の部分に価値を置いているように思えます。

 同じ女性に鞭打たれるにしても、"女権帝国"という背景があるからこそ、萌えるというか。

 『女性が支配する王国では、女性に対して無礼を働いた男は、街の公会堂に引き出され、全裸で鞭を受ける。口ごたえは許されない。万が一、女性に反抗すると、もっと恐ろしい処罰が待っている』
 ……という設定があってこそ、鞭で打たれるという目先のプレイに価値が宿るのですね。



 他方で、私YOUMは、"女権帝国"というものには、実はやや抵抗がある、というか、完全な女権帝国(=女性上位が当たり前で、だれも疑問を感じない世界)になってしまったら面白くない、と考える派です。

 むしろ、昭和時代の日本のように、女性の社会進出が進んでいなくて、男性の方が優位な状況で、本来弱いはずの女性が、肉体的にも社会的にも強者である男をやっつける。
 そのためには、もちろん女性は徒党を組む必要があります。

 男は、まさか、負けるはずのない相手、ふだん自分が蔑視している相手に、まさかの敗北をしてしまうわけです。
 敗北するだけでなく、とことん屈服させられ、地位が逆転するという苦痛を味わわせられる。
 この点、女性は残酷ですし、男と違って「武士の情け」はありません。
 敗れた者に対して、追い打ちをかけるような、容赦のない制裁が行われます。

 「女どもが!!オレをこんな目にあわせやがって。女のくせに、ふざけやがって。覚えていろ!!」  ……などと咆えながら、"女ども"に恥辱的な目にあわされる男。

 この逆転劇が、いいんですよ。

 女権帝国は、いわば、この逆転劇がすでに完了してしまっている世界(それはそれで別の魅力があるが)、ということになるでしょうか。

2016/11/19記



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